私たち塗装職人が携わる工事の中で多くの比率を占める屋根塗装ですが、屋根の材質や勾配、形状や立地、そして新築時の職人の施工技術に及ぶまで、考察と知識がないと塗装工事後にいろいろな不具合がでる場合があります。
例えば、下のスレート材は販売材質名をアルデージュというのだそうですが、屋根塗装において水の滞留を防ぐために隙間を作るタスペーサーが設置できません。![]()
なぜか?
簡単に言うと弾力がなく硬いのです。
タスペーサーを入れるとどうなるかというと、入れてる間や入れた後に割れてしまいます。
では、どうするか?
塗装完了後の塗膜が落ち着いた頃(約1週間から2週間後)に縁切り(カッターで切り込みを入れる)をするのですが、これがまた大変。
何が大変かというと・足場が外せない上に一つ一つの切り込みが大変でかなりの手間、その上に再度屋根を汚してしまう上にカッターの切り込みを多く作ってしまう。
ましてや重なりに切り込みを入れることで塗膜の切断面が不具合を起こさないとは限らない。
だけど誰が言い始めたのかはわからないが、縁切りをしないと隙間から中に入った水が外に出ようとして塗膜の膨れや剥がれにつながる。
しかしこれ、縁切りしてもよく問題が出るスレート材で作業をしているとよく思うのが、こんなに弾力がなく硬いのに切り込み入れたって無駄なんじゃないか?
当然、ちゃんと縁切りしても問題が出るケースも多々・・・なぜか?
これ!わかったというか仮説ですが下を見てください。

2週間後に塗膜面が落ち着いてから縁切りを実施、その間に1から2回雨が降りました。
縁切り箇所の何か所かだけ、水が出てきます。
なぜか?
これ下の写真のように重なりの溝が中にもぐってない所だけから水が出てきます。
何故にこんなことが起こるのか?
それは新築施工時に技術者がここまでのこと・・いや、溝の必要性をよく理解し考えて施工してないからと推察いたします。
それ以外のところは中にもぐっている溝から水が逃げていくわけなんです。
と、いう事は縁切りの作業はこの溝がもぐってないところだけを切ればよいのでは?
(ただカットしただけでは意味がないし、できれば隙間が少しできるように溝までのつなぎの切り込み、もしくは隙間を作る別案)
そもそも、新築時の技術者がちゃんと溝を重ならるように施工すれば後々の塗装メンテナンス後の不具合は起きないのでは?
いや、屋根の劣化(雨漏り)自体が少なくなるのでは?と、思ってしまう今日このごろです。
まあ、リフォームには正解はありません。
家のことを思い原因と対策に仮説を立て考えられる最善の処置を検証!それこそが良い職人で良い工事。
以上日常の工事の考察記録です。
